東北大学災害科学国際研究所災害医学研究部門 災害公衆衛生学分野

「自閉スペクトラム症の患者さんをクラスターに分けたGWAS」に関する論文を公表しました。

☆人工知能の一つである機械学習の手法を活用し、自閉スペクトラム症が多くの異なる原因から構成されている疾患群である可能性があることを世界で初めて発見しました。この成果は、Translational Psychiatry誌に2020年8月17日にオンライン掲載されました。
☆自閉スペクトラム症がもつ多くの特徴を変数として機械学習のひとつであるk-meansというアルゴリズムでクラスタリングを行い、「クラスターごとの患者群」対「対象群全員」でゲノムワイド関連解析(GWAS)を行ったところ、「患者群全員」対「対照群全員」といったヘテロの集団を一塊として扱ったGWASではみられなかった多くの有意なSNPがみられました。
☆機械学習を用いて症例をより均質(ホモジーニアス)な集団にクラスタリングすることにより、それぞれの集団の特徴に応じた個人毎のアプローチ、個別化医療が可能となることが期待されます。